第427回 知覚過敏
冷たいものなどを飲んだとき、虫歯でもないのに歯がしみる・・・
歯ブラシがあたるとズキッとする・・・
このような症状の原因の多くは知覚過敏と考えられます。
歯は図のように頭の部分はエナメル質という非常に固い素材に覆われ、中は象牙質、そして神経(歯髄)が通っています。ところが根の表面にはエナメル質がないため、根が歯茎から露出すると象牙質に様々な刺激が直接伝わり、それが歯の神経まで届いてしみるのです。
原因は様々で歯周病などで歯茎が下がったり、強い力でみがく・歯ブラシを大きく動かすなどの間違った歯みがきの仕方を続けたりすると、象牙質が露出してしまうことがあります。
知覚過敏の症状が悪化すると歯ブラシが当たるだけでも痛みを感じるようになります。
そのため歯周病の原因となるプラーク(歯垢)を取り除くための十分なブラッシングができず、さらに歯周病が悪化するという悪循環が生まれてしまうのです。
また歯ぎしりやくいしばりでも歯と歯茎の境目がくびれ、神経に刺激が伝わりやすくなります。
治療方法としては、軽い症状の場合は丁寧な歯磨きによって改善されることもあります。柔らかい毛のブラシを使い、決して強く磨かないことが注意点です。
それでも改善がみられない場合は歯科医院でしみ止めのお薬で歯の表面をコーティングしたり、大きく削れこんでいる場合は即日できる白色の詰め物をします。
知覚過敏は軽いうちであれば自分で改善できます。また知覚過敏だと思っていたら虫歯だった・・・という場合もあるので、気になるようでしたら一度歯科医院でご相談ください!