第332回 子供の指しゃぶりは歯並びを悪くするって本当?
乳児期の指しゃぶりは、指が自分のからだの一部であることに気付き、指しゃぶりながらそれを確かめています。
赤ちゃんは遊びながら学習をしています。
やがて両手が自由に使えるようになり、おもちゃなどで遊べるようになると、自然に指しゃぶりも止んでいきます。
それでも、退屈な時、心に不安がある時など、自分で自分をなぐさめ、安心を得るたべに指をしゃぶることがあります。
しかし、2~3才までの指しゃぶりが歯並びに影響を与えるということはまずありません。
ただし、指にタコができるまで吸う、指が化膿しても吸うというような激しい場合や、3~4才を過ぎても吸うなど期間が長引く場合は、あごの発達や歯並びが悪くなる、発音がはっきりしない、口を閉じにくくするなどの影響が出てくることがあります。
ほかにも、歯並びを悪くするクセとして、
○上の歯をかむ
○興奮で舌をかむ
○前歯で舌をかむ
○タオルや毛布をかむ
○爪をかむ
○下の唇をかむ
などがあります。
小さいお子さんの指しゃぶりを心配されているお母さんから「矯正治療が必要になりませんか?」という質問を受ける事が時々あります。
4才位にならないと、矯正を始めるのは難しいですし、小さなうちは指しゃぶりも自然なことだと見守ってあげてください。