第323回 ペットの歯周病
家で飼っている犬や猫のお口が臭いと感じたことはありませんか?
以前にもお話したことがありますが、お口が臭う原因として、おそらく歯周病にかかっていると思われます。
3歳の飼い犬の約80%、飼い猫の約70%が歯周病にかかっているという報告があります。
◎歯周病の症状・・・
初期では本来ピンク色をした歯肉が炎症を起こして赤くなります。
症状が進むと、口の中が出血する、歯と歯肉との間に「歯周ポケット」といわれる
隙間ができ、歯がグラグラし、やがで歯が抜けるなどの症状が現れます。
症状は、人間と全く同じです。
◎原因としては・・・
食事が柔らかい粘着性のものになってきたことが挙げられます。
(粘着性のものになった事により、食べかすが歯に残りやすく、歯垢をつくり歯周病菌が繁殖します。)
◎対策として・・・
・食事はなるべく歯にくっつかない硬い物を与える。
・毎日の歯磨きをして歯垢・歯石を取り除き、歯のまわりを清潔にする。
(歯垢をガーゼや綿棒でふき取る・ペット用歯ブラシまたは小児用などの小さな歯ブラシなどにペット用歯磨き剤を用いて歯磨きを行う。)
・歯肉炎が重度・歯周炎を引き起こしている場合は、動物病院で全身麻酔をしたうえで歯垢・歯石を取り除き、
歯周ポケットに溜まった汚れや歯周炎を起こした組織などを取り除いてもらう。
ペットの歯周病の予防は、日々歯磨きを行い、歯垢が歯に溜まらないようにすることが何より大切です。飼い主の日常の手入れが最も重要なのです。近年は、歯石の蓄積を軽減するペットフードやおやつ、そして様々なデンタルグッズなどが市販されています。
これらを組み合わせながら、毎日の歯磨きを行うようにする事が大切です!