歯を削る道具
歯科医院と聞いて一番に思い浮かべるのが、「キーーン」という音ですよね。
この音が嫌いで歯科医院に行くのが嫌という方が多いと思います。
しかし、虫歯の治療をするためには、この歯を削る道具は必ず必要になります。「キーーン」という音や「ゴトゴト」響く感じのときもあります。
この、削る音や感覚の違いは、歯を削る道具によって変わります。
当院で使用している道具について説明します。
1.エアータービンハンドピース
タービンは、エアーの力で高速回転して歯を削ります。
主にエナメル質や硬い金属を削るときに使用します。
先端部にある羽に高圧のエアーを送るとタービンの回転部(羽)が高速回転して、歯科医院でよく聞く「キーーン」という音が出ます。
高速回転するため熱をもちやすく冷却用の水も多くなります。
タービンの先には、削る器具「切削バー」を付けて使用します。
「切削バー」は色々な種類があり、使用用途によって変えます。
2.コントラアングルハンドピース
コントラは、エンジンを内蔵していて電動で回転して歯を削ります。
主に、柔らかい組織を削ったり、研磨するときに使用し、低速回転で
「ゴトゴト」響くような感覚があります。
コントラ用のバーを付けて切削したり、研磨したりします。
3.ストレートハンドピース
ストレートもエンジンを使用しています。
主に、口の外で入れ歯や仮り歯を作るときに使用し、
かぶせ物をsetするとき調整したり、研磨するときにも使用します。
4.5倍速コントラ
「5倍速」は、コントラよりスピードが速くなったものです。
タービンよりも低速回転ですが、押し当てて削ることができるため、硬い銀歯を外したりすることができますが、エンジンの力で回転させるためタービンと比べると音が静かです。
高速回転で削るタービンより低速回転で削るので、水の量も少なくてすむため削っている部分が見やすいです。
そして患者様にとって一番うれしいことは、「キーーン」という音がないということです。
虫歯がある程度大きく象牙質まで広がっている治療の場合、治療のあと痛みが出たりすることがありますが、「5倍速」を使うと切削時の熱が少ないため、歯へのダメージを最小限にできるため、歯に対して優しい治療ができます。