入れ歯について
「入れ歯」と聞くと何となく、年寄りや年配じみた気がしないでもありません。
でも、なくなった歯を悔やむより、入れ歯を使うことによってこれからの暮らしを快適にしていくことがたいせつです。
すでに入れ歯を使用している方も、意外に入れ歯の正しい使い方やお手入れ方法を知らない方が多いようです。
健康な暮らし、楽しい食事をするためにはまずは入れ歯に慣れることが1番です。
1.入れ歯をはめる前に
まず、入れ歯をはめる前は一度水でぬらしてください。
入れ歯が乾いたままお口の中に入れると、きちんとはまらないこともあります。そして、入れ歯は、指で丁寧にはめはずしをしましょう。
嚙んで入れるとバネが変形する原因になります。
2.初めての入れ歯について
いままで口の中になかったものが入るので、初めは気になって外したくなしますが、まず1日我慢して入れてみましょう。
・話しにくい
・歯や歯茎が少ししめつけられる感じがする
・唾液が出やすくなる
・味覚や熱いものに対して鈍くなる
このようなことは初めのうちは感じることが多々あると思いますが、
少しずつ慣れてくると思います。
もしも、入れると歯がしめつけられる、歯茎が痛い、歯茎が腫れた、歯茎に傷ができたということがあれば、前に使用していた入れ歯があればそちらを使っても大丈夫ですが、次の予約の2~3日前からは頑張って入れてもらって、歯茎に傷が出来ていると入れ歯の調整がしやすいです。
3.食事について
最初は、やわらかいものや、小さく切った物を奥歯でゆっくり噛んでください。奥歯で噛むことが大事です。前歯で噛むと、入れ歯が動いたりしやすくなります。
奥歯で左右均等に噛むようにしましょう。
(食べやすいもの)
スープ・豆腐・おかゆ・プリン
ごはん・まぐろの刺身・煮魚・はんぺん・かまぼこ・ハム
(食べにくいもの)
らっきょう・するめ・もち・たくあん・ピーナッツ
入れ歯の調整には1ヶ月ほどかかると思いますが、調整を繰り返して自分の歯茎に合った入れ歯になっていきます。根気よく調整を受けてみてください。
4.寝ている間の消毒
1日使った入れ歯は目には見えなくても汚れがついています。
この汚れはカンジダ菌というカビの一種です。
このカンジダ菌を殺菌・溶菌する酵素の入った入れ歯洗浄剤が当院でも販売している「ピカ」です。これを溶かした水の中に浸しておくだけで消毒され、入れ歯の臭いもなくなります。
入れ歯は慣れてくると体の一部のようになってきます。歯茎が痛かったり、バネが緩くなったり、何か問題があれば遠慮せずこまめに来院してください。