第597回 歯医者さんの麻酔について
伝達麻酔について
下顎の奥歯というのは、もともと麻酔薬が効きにくい部分で、普通に浸潤麻酔を投与しただけでだは、麻酔薬が作用しないことが多々あります。
歯槽骨の表面にある皮質骨が分厚い人は、浸潤麻酔だけでは効きにくいということです。骨が丈夫なことは歯にとってはとてもいいことですが、何本も麻酔をしなければなりません。そこで、使用するのが伝達麻酔です。
伝達麻酔というのは、麻酔を効かせたい奥歯の歯茎そのものではなく、少し離れた部分に麻酔薬を投与します。
下顎孔付近に麻酔を打つことによって下歯槽神経を麻痺させ、下顎の歯全体に麻酔効果を得られるのです。
わかりやすく言うと、奥歯に走っている神経の上流、つまり脳に近い部分に麻酔薬を投与します。そうすると、奥歯や舌、それから唇といった下流にある神経まで麻酔の効果が出るのです。
上流のある神経から下流にある神経に伝達させるため、伝達麻酔というのです。
麻酔効果が数時間続くので治療後の痛みが気にならなくなり、鎮痛薬の量を減らすことが出来るというメリットがあります。
①麻酔の針は細い
②電動式の注射 麻酔薬を歯茎に注入する時余計な圧力がかかることで、痛みが増すこともあります。電動注射器だと、注入速度をコントロールできるのです。
③麻酔薬の温度 痛みを緩和させるために麻酔液にも工夫がされています。麻酔液は、体の体温より冷えていると体内に入ったとき痛みを感じてしまうため、一定の温度に保つ機械に入れて温められています。
<麻酔を安全に受けるには>
・問診票には、病歴・アレルギー歴を正確に書く
事故防止のため、病歴のほか、過去の歯科麻酔薬の経験やその時どのような状態になったかを伝えること大事です。
・歯科治療が怖い方は遠慮せず伝える
恐怖心が強い方には、麻酔の仕方や、使用する器具も変わってくるので遠慮なく伝える。笑気麻酔や静脈内鎮静法といった麻酔もあるので予約時に聞いてみることも大切です。
・麻酔の効きが不十分なときは伝える
・治療後の注意
治療直後は麻酔の効果が残っているため、唇や舌を噛んだりしやすくなります。また、熱い飲み物でやけどをすることもあるので、麻酔が完全に切れてから食事をしたほうがようでしょう。