第219回 アメリカ研修③(セントルイス大学)
次に訪問したセントルイスは、アメリカ本土の真ん中辺り、ミズーリ州にあります。シカゴの少し南に位置しています。オーランドからアトランタを経由して現地に入りました。
目的は、矯正歯科の臨床ではアメリカトップと言われるセントルイス大学と、同大学の卒業生で開業している2か所のクリニックの視察でした。セントルイス大学矯正科は、世界各国の優秀な歯科医から300人以上の応募がある中、10人余りしか大学院生をとらないため、20倍以上の難関をくぐりぬけてきた超エリートの集団と言えます。同大学大学院の卒業生でABOも取得しているM臨床教授による講演は、後輩への温かい言葉があふれ、和やかな雰囲気の中進行しました。
市内で開業しているK先生、J先生のクリニックにも訪問し、院内設備や診療の見学をさせて頂きました。K先生はセントルイスカージナルスの熱狂的なファンとのことで、院内の至る所にグッズが展示してありました。地域密着で信頼の厚い歯科医、という印象を持ちました。
J先生は、昨年来日し、JTSOで一日講演して頂いた先生です。セントルイス郊外で開業されていて、笑顔が絶えない優しい方でした。
レンタカーでセントルイス市内を移動していると、シンボルである巨大なアーチ状建造物”Getway”が目にとまります。想像以上の大きさで、50年前に建てられたとは思えない迫力でした。
セントルイス大学の病院ですが、設備は本当に素晴らしく、1フロアに40台のユニットが配置され、1名のレジデントに1台の診療台が与えられていました。充実した設備と講師陣によるレベルの高い診療がなされている、という印象を強く持ちました。
ワールドワイドの目を持って、文化や風習が違う異国の土地の歯科医や歯科大学の設備と触れ合うことで日本の歯科医療の良い側面と悪い側面の両方を感じとることができます。
「IAO & AGpO Annual Meeting」 は、来年はテキサスで、再来年はハワイで行われる予定とのことである。今度はスタッフとともに是非参加し、自身がプレゼンテーションできるよう研鑽したいと強く感じた渡米でした。