第174回 UCLAで得たこと
UCLA(University of California, Los Angeles)でのCE(Continuing Dental Education)プログラムを終え、無事帰国した。
歯周病ーインプラントを中心に、歯を保存するという観点からは最も重要な分野である根管治療に始まり、免疫学的観点からの顎骨の形成・吸収に関する最新レビュー、そして審美インプラント治療に不可欠なハード・ソフトのティッシュマネージメントの最新テクニックまで盛りだくさんの内容であった。
UCLAの歯周病科を中心とした豪華講師陣8人によるレクチャーとライブオペの毎日は、贅沢かつ非日常的であった。一方アメリカの歯科事情、卒後研修システムについて深く知る機会も得られ、その充実度に日本と大きく差があることを羨ましく感じた。
さまざまな学びを得たことは当然であるが、新しい学友との出会いがあったことも大きな収穫である。日本全国には、私が知らないだけで素晴らしい考え方・スキルを持って臨床をされているドクターが山ほどいることに気づかされた。今後も交流を深めて享受したいと思う。
また、先日アメリカで発刊された「Clinical Periodontology」の最新版出版へ、歯周病ーインプラント関連のClinical case(臨床症例) を提供したContribution(貢献)ということで私に同書を贈呈して頂いたことは、本当に名誉なことであるし感慨深く受け止めている。
今後もUCLAとのコネクションは、CEプログラムを始めさまざまな形で強化していければと思っている。日本人留学生やUCLAのラボでMaxillofasial部門の一線のテクニシャンとして働いている日本人と話す機会もあり、とても興味深い時間であった。
もちろん私は臨床歯科医であり、今回得たことを自身の臨床にフィードバックし、自クリニックへ来院される患者さんへ還元することが最も大切なことである。
「良質な歯科医療を提供する努力をし続ける!」という大命題に万進することが最も大切である。そのためには、多彩なオプションを提供できる、そして多くの治療プランを公平な選択肢として提示できる歯科医でありたいと思う。
今回大変お世話になったM大学のS先生、幹事として献身的にサポートしてくれたK先生を始めUCLA関係者の方々へは本当に感謝・感謝である。今後とも宜しくお願いします。