第154回 歯周組織再生療法成功のポイント!
先週の土曜日は、「第7回ODC例会」を当クリニックセミナールームにて行いました。ODC(Okayama Dentists Club)とは、岡山県内の歯科医を中心の学術に特化した約25人程のスタディーグループで、今年で8年目になります。ほぼ毎月行われる例会や不定期で行う実習付きのサブ例会、外部講師を迎えての講演会等を行っています。
今回は、4人の会員による症例発表を行いました。以下が発表タイトルです。3時間以上に渡って、学びの時間を過ごしました。
・「開業報告」
・「Angle Class Ⅰ叢生ケース」
・「審美領域における術前・術後の評価の重要性を再認識した症例」
・「歯周組織再生療法成功のポイント ~マテリアル、フラップデザインを中心に~」
同業の歯科医が日々行っているの仕事を感じとり、共有することは、とても勉強になります。臨床での疑問点の解決のヒントになることが多々あります。
また、少人数だからこその風通しの良さ、質疑応答のしやすさもあります。
そんな中、私は、”歯周組織再生療法成功のポイント”について多くの症例を動画を交えながらレクチャーさせて頂きました。
思えば、私は11年前から歯周組織再生療法の治療を始めました。当時は手探りだったと記憶しています。
現在では、症例選択さえ誤らなければ、予知性を持って治療が行える時代になりました。
もちろん、診査・診断の下、適応症や術式の選択が重要であることは言うまでもありません。そして、審美領域を中心にマイクロスコープを使用した軟組織への優しい手技が結果へと結びついていきます。
歯周組織の再生とは、構成組織である新生セメント質・歯根膜・歯槽骨の再生を意味します。そして、治療における成功は、臨床的アタッチメントレベル、歯槽骨の獲得と最小限の歯肉退縮による歯周ポケットの減少ということになります。
”歯の保存”へのアプローチは、私たち歯科医が、日々の臨床において、何が何でも念頭においておかなければならない必須事項です。
大げさに言えば、抜歯→欠損補綴(義歯・ブリッジ・インプラント)は、歯科医の敗北を意味するかもしれません。
”歯周組織の再生療法”は、マテリアルや術式の進歩とともに今後も益々発展していく分野です。
同志とともに、しっかり勉強して、歯の保存への取り組みを患者さんへ還元していきたいと思っています。