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第109回 審美修復症例①・・(シンプルケース)

今回のケースは、術前の下顎位に問題がなかったため、上顎の中切歯2本のみの修復処置を歯周環境との調和・同調性に留意したシンプルな治療でした。

実は、「審美補綴」と一言にいっても、さまざまな前処置が必要なケースが多いのが実情です。次回は、マイナーな外科だけでは審美的な結果が得られない少し複雑なケースをご紹介してみたいと思います。

「機能と審美」の両方を兼ね備えた歯科治療を行うことが理想といわれています。今回から審美的な仕上がりに主眼を置いたケースをいくつかご紹介してみたいと思います。もちろん、長期的に安定することを目標にしていることが大前提になりますので、付加的な処置が必要な場合も生じてきます。

A

B

C

D

患者さんは、図A,Cが初診の10代の方でした。主訴は、上顎右側中切歯の被せの再製と歯肉の変色、左上中切歯の歯牙破折による審美障害でした。
図B、Dが治療終了後2年経過の状態です。どのような治療を行ったかは後で触れますが、上顎のど真ん中の歯牙2本(中切歯)は、最も審美に関わる部位のため、綿密な治療計画の下、確固たる手技で行う必要があります。該当歯牙の色、形はもちろんのこと、辺縁歯肉との調和や隣在歯との整合性も求められます。


図Eが、治療前の上顎6前歯を拡大したところです。左右の中切歯の歯肉の高さが不揃いのため、右側の唇側の歯肉切除をわずかに行いました。生物学的幅径を浸襲しない範囲で行っています。図Fは、セカンドプロビジョナルクラウンを外したところです。若干炎症が見られます。マージンの再適合とカウントァの調整を繰り返し行い、ティッシュサポートされるプロファイル・形態にプロビジョナルを調整していきます。

図G、Hは最終補綴物作製のための印象時です。炎症像は見られず、歯肉圧排による出血も認められません。

E

F

G

H

図I、Jは最終補綴物(被せ)を仮着した直後です。わずかに中切歯間のエンブレジャに隙間があるのと辺縁歯肉の非対称性が見られますが、適切なエマージェンスプロファイルやカウントァが付与されていることにより、図K(1ヶ月後)では、歯肉は安定傾向に向かっています。辺縁歯肉には、クリーピング様所見も見て取れるようになりました。

2本の支台歯の色調が異なるため、切削量の差異による微調整やシェードテイキングには、気をつかいました。また、歯科技工士の立ち会いの下、色合わせは慎重に行っています。

この患者さんは、ブラキシズム(歯ぎしり)をするとの自覚があること、また学校で球技をするとのことで、図Lのようなマウスガードと歯ぎしり防止も兼ねたスプリントを作製し、装着してもらうことにしました。

I

J

K

L

図M(咬合面)、図N(下方からのアップ:アンテリアカップリング状態)が治療前です。左上中切歯はもともと唇舌径が薄く、生活歯でオールセラミック修復を想定し行ったので、図Oのように口蓋側歯頸部よりはポーセレンのビルドアップは行わず、支台歯はジルコニアのみによる被覆としました。図Pのように前方運動でのガイドティースは、4前歯としました。

M

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O

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