第1回 歯科樹脂から環境ホルモン?
第1回目ですので、真面目な話題を取り上げてみました。
下の記事は、岡山の地元紙(山陽新聞)に、2001/12/15に掲載されました。まずはご覧下さい。
次の日からレジンは大丈夫なのか?という問い合わせの電話が多数かかるようになりました。
結論からいえば当医院で使用しているレジンは大丈夫です。
環境ホルモンの問題は、最近ではやや下火になりましたが、2,3年前には全盛期で、プラスチック製品(樹脂)全てが、悪玉のようにいわれたものです。例えば、カップラーメンの容器からは、熱によって人体に有害な環境ホルモンの一種を溶け出す、と報じられたのは記憶に新しいのではないでしょうか!化粧品にも環境ホルモンが???などなど。その頃歯科治療で頻用されていたレジンも問題になり、多種のレジンから超微量ではありますが、環境ホルモンが検出されました。ただ、超々微量なため、人体への悪影響との因果関係はありえないとの結論づけられました。
その後、歯科材料メーカーは、環境ホルモン様物質を一切溶出しないレジンを開発し、販売するようになりました。念のため当医院で使用しているレジンのメーカーへ問い合わせたところ、ベンゾフェノンもアセトフェノンの仲間も一切含まれていないとの回答をもらいました。
上記の記事内で使用された11種のレジンがかなり昔(5年以上前)に販売されていたものが多数含まれていたとすれば、ありえる実験結果といえます。現在販売、使用されているレジンに、人体に影響が出るほど環境ホルモンが含まれているとは到底考えられないというのが私の感想です。