第196回 オペの新兵器&退職&ODC&矯正セミナー・・・
最近、私の担当のページを楽しみにしているが更新されず滞っている、との声をメールで何通か頂きました。
日々の仕事と診療後の資料の整理、スライド作り、休診日の出張オペ、歯科医のスタディーグループであるODC(Okayama Dentists Club)活動、毎月行っている当クリニック主催の矯正セミナーの準備等で手一杯の状態でした。すいません。
近況ですが、先週、受付スタッフのKさんが退職しました。知的で誠実、仕事ができる、という印象で4年足らずでしたが、医院の顔として頑張ってくれました。本当にお疲れさまでした。彼女は人生の次の目標を自身で決めて一歩踏み出す道を選んだようです。円満退職ですし、影ながら応援したいと思います。
私が所属している歯科医のスタディーグループODCの例会では、10月28日に、岡山大学歯学部保存修復講座教授Y先生による講演をして頂きました。「MI(Minimal intervation)コンセプトによるCR修復」を中心に4時間を超える長丁場の熱いレクチャーで、臨床に直結した内容で有益な時間を共有できました。
診療に関してですが、”不定愁訴”の方が非常に増えてきている、という印象です。セコンドオピニオンでの来院も多いです。病態が複雑化しているケースがほとんどで、何らかの医原性の要素が関与しています。少なくとも一口腔単位での治療計画を立案してからの治療介入が求められていますが、成されていない場合が見受けられます。とても時間のかかる難しい治療ですので、コンサルテーションに多くの時間を要しています・・・。
新兵器として、拡大用ルーペを使用する際に、通常のルーペ用光源の4倍の光量を発する広範囲に超明るい医科用の製品を使用しています。
一方で、MI(Minimal Intervasion)の浸透や、CAD/CAMの概念と臨床応用が急速に普及して利用している現状があります。
インプラント外科に関しては、ガイデッドサージェリーが基本で、安全・安心という側面からも主流になっています。
先週は、保存不可能な17本の歯を抜歯し、即時で上下全歯欠損への15本のインプラントを埋入し、即日固定式のプロビジョナル(仮歯)を装着する、というオペを行いました。もちろんフラップレスである。PC上での綿密な治療計画によるガイドサージェリーによってもたらされる術式である。
また、交通事故による外傷の方で、3件の歯科医院で無理と言われた上顎前歯部への広汎な重度な骨欠損に対して、垂直・水平のGBR(骨造成)も、自家骨を使用せずとも予知性のある手技で行えることができる時代で、事実良好な治療経過を辿っています。
医院の休診日に10回を1クールとして行っている「GPによる本格矯正マスターコース」の第8回目も行いました。今回は、Ⅲ級不正咬合(反対咬合)のタイポドント実習でした。
Ⅱ級とⅢ級のタイポドント実習を同時に行える矯正コースは全国的にもまずないはずです。良質な診療を行うためには、GPによる矯正は今後避けては通れない時代です。
この矯正コースも残り2回となりました。参加者にとって、”矯正学”の本質が少し見えてきたのではないでしょうか?
さて、今日から一週間の始まりです。今週も院内でのさまざまなオペが組み込まれています。出張オペも3件あります。週末には日本歯科医学大会が大阪であり出席します。収穫の多い一週間になりそうです。