第134回 出張オペ・・・患者さんは歯科医
始めての試みである当クリニック主催の4回にわたる”矯正セミナー”が今月で終了した。20数名の受講生の方、本当にお疲れ様でした。矯正分野の習得によって、自身の臨床の幅が飛躍的に広がります。矯正アレルギーから脱するきっかけになるセミナーであったなら幸いです。
また、私が世話人のODC(Okayama dentists club)の例会、スタッフミーティング、そして来年度の方向性を決める幹部会も今月行いました。閉塞感と混沌としている歯科界の中にあって、地方都市「岡山」から王道で勝負し、発信できる人材育成、集団を目指すことを再確認するとともに、来年度の大枠の行事日程も決定しました。
入会希望の待機会員や新規会員の募集を兼ねた説明会を今年同様、来年初頭に行うこととしました。例会の内容も、よりアドバンスなセッションへと移行していきます。
今月のODC例会は、歯周病専門医のO先生に2時間足らず講演して頂きました。治療介入の前に”知っておかなければいけないこと”を7つの要素に分類して、分かりやすくお話頂きました。また、トピックスともいえる「経口抗菌療法」についても組み込まれた盛りだくさんのコンテンツで、準備は大変だったと思います。本当に御苦労様でした。今後とも宜しくお願いします。
ODCスタッフミーティングは、岡山市内のホテルの会議室で行いました。
歯周治療を行う上で知っておかなければいけない重要項目である”付着(アタッチメント)”に絞った話で講演させて頂きました。
わざわざ週末の夜に勉強に来ている”歯科衛生士さん”だけあって、皆とても熱心で、一心不乱にメモをとる姿が印象的であった。少しでも知識、知恵の袋が大きくなったなら幸いです。
さて、タイトルの話をしましょう。昨日の午前中は、県西部の歯科医院へ午前中出張オペに出かけた。患者さんは、その医院の院長である。右下奥歯へ3本、左下へ2本のインプラントを埋入した。術式については、当然のことながら本人と相談の上決定していたのだが、いざオペとなると非常に不安な様子で、治療中とても雄弁で逐一今何をしているのか?鏡で見ながら質問攻めにあいました。
「する側」と「される側」の気持ちはこれほど違うのか?思い知らされました。外科処置、特にインプラント治療は、歯科医ですら一旦自身が患者となれば、未知の領域のケースが大半で、術前にメンタルを中心としたさまざまな配慮が必要なんだ、と痛感しました。オペは問題なく終了し、腫れや痛みはほとんどないはずです。本当にお疲れ様でした。
話があちこち飛ぶが、昨日から院内の工事がスタートした。床下の補強のためである。重い医療機器に耐えれるコンクリートによる基礎を何箇所かにつくるためである。患者さんには診療中多少ご迷惑をおかけすることがあると思いますがお許し下さい。治療の質を上げるためには必要不可欠な機器の設置のためです。
今日から東京に3日間行きます。いつもお世話になっている日本を代表する臨床家の方々から、補綴関連の実習中心のセミナーを受講してきます。2ヵ所のクリニックの見学もお願いしています。充実した週末になる予感です・・・。