第144回 ODC・ONL合同講演会の案内
平成25年10月6日(日)に、私が所属していますODC(Okayama Dentists Club)と主に岡山県内の歯科技工士が会員ののスタディーグループ(ONL)がコラボして、「咬合」~補綴修復治療を成功に導く為のチーム医療~ をテーマに講演会を開催します。
補綴治療(冠や義歯の作製)において、歯科医と歯科技工士は、さまざまな共通のルールを共有して、同じゴールを目指す必要があります。
今回の講演では、午前中は私が担当して、午後からは外部講師を招待して講演して頂きます。
ご興味あるいは参加希望の歯科医・歯科技工士の方は、当方へメール(info@dental-ishii.com)にてご連絡頂ければと思います。準備の都合上、9月28日を締め切りとさせて頂きますことはご了承ください。
詳細は以下になります。
記
場所;岡山生涯研修センター 視聴覚室(駐車場は十分あります)
岡山市北区伊島町3丁目1ー1 TEL:086-251-9750
定員;80名
問い合わせ・申込;石井歯科クリニック(TEL;086-272-7544 info@dental-ishii.com)
(前抄録)
患者本位の臨床咬合学を再考する
~診査・診断の重要性と機能分析の可視化~
自身が作製・装着した補綴装置が壊れた経験は誰にでもあるだろう。咬合再構成に踏み込んだものの、自ら与えた咬合に自信が持てず、新たな咬合崩壊に心配し続けることになったり、術前はなかった顎機能障害を誘発してしまって、悩んではいないだろうか?
仮想咬合平面を中心位を基準に設定し、ワックス診断の後、CR=COを保持できる咬合面形態をワックスアップすることで、理想的な咬合が付与できると考えてはいないだろうか?これに基づいてプロビを作製し、形態修正・咬合調整を繰り返しいわゆる「プロビをつめる」ことで、最終補綴物に移行すると教えられてきた。 これで本当にうまくいくのだろうか?
結局のところ、ナイトガードやプロテクションスプリントに頼ることになるが、患者さんは毎日装着してくれるのだろうか?
口腔内にどのような「補綴装置」や「咬合」を与えるのではなく、患者さん1人1人に合った「咬合」や「補綴装置」を見つけ出すための診査・診断を行い、問題点とゴールを可視化することが治療方針決定に結び付くのではなかろうか?
今回、形態分析に終始しがちな診査・診断の、機能的側面について、先人たちが築き上げてきた「臨床咬合学」の中でわかっていることとわかっていないことを整理しつつ再考してみたいと思う。
石井彰夫
補綴物の臼歯咬合面形態
~咬頭嵌合位の安定を目指して~
近年、前歯部審美修復治療の手技・手法、理論の発展は目覚ましく、特に補綴物を使用した修復は多くの要件やそれに伴う材料選択が整理され達成されつつある。一方、咬合治療、臼歯部修復治療に関しては要件の整理はされつつあるものの具体的かつ明瞭でない点が多いように思われる。
これは、咬合理論の習得が難解な点と、前歯部と比較して患者の審美的要求度が低い部位であることが考えられるが、補綴物の長期予後を左右する要素”炎症のコントロール”と”力のコントロール”から考えると清掃性、機能性、構造力学などは、前歯部より重要になってくると思われる。
そこで、今回は、力のコントロールの一環である咬合治療の要件を歯科技工士の立場から整理し特に『咬頭嵌合位の安定』に大きく影響する『大臼歯の咬合面形態』及び咬合接触点の変化を解説していきたい。
藤尾明
略歴
氏名 藤尾明
1995年 兵庫歯科学院専門学校技工科卒業
1995年 田村デンタルラボラトリー勤務
1997年 大阪セラミックトレーニングセンター卒業
1997年 カミムラ歯科クリニック勤務
2004年 本多歯科医院勤務
2012年 AXIA DENTAL TECHNOROGY開業
現在 大阪SJCD テクニシャンコース インストラクター
大阪SJCD レギュラーコース スポットレクチャー
咬合・補綴計画セミナー スポットレクチャー
新大阪歯科技工士専門学校 非常勤講師