第13回 夢の矯正装置アクアシステム
「アクアシステム」とは、透明なシートにより数段階に製作された装置を3~6週間ごとに交換して、目的とする位置まで歯の移動を行う矯正治療です。
透明で目立たず、取り外し可能ですので、食事も歯磨きもいつも通りできます。
透明な脱着可能な矯正装置については、歯並びの話しのページ(第1回)でお話ししましたが、その後、材料、術式の改良がなされて、従来20個前後必要だった装置の数も現在では、5~6個で済むようになりました。
アクアシステムは、固定装置を用いないシステムですので、歯の移動時の痛みを我慢する必要はありませんし、非常に衛生的です。
透明なシートは2層構造になっており、外側は硬く、内面は柔らかいため、歯には持続的に弱い力がかかるようになっています。
左図のように、装置が透明ですので、審美的にも良好であるばかりか、ホワイトニングも同時に行うことができます。
欠点としては、患者さんの協力が100%必要で、装置を装着してもらわないと、治療は全く進みません。
欠点としては、患者さんの協力が100%必要で、装置を装着してもらわないと、治療は全く進みません。
全ての歯列不正に利用できるシステムではありませんが、軽度叢生(乱杭歯)や、歯の傾斜移動で治る上顎前突(出っ歯)、反対咬合(受け口)などには、有効です。
「アクアシステム」は、全ての歯列不正を治せる治療法ではありませんが、適応症を選べば、術者の技術には依存しないシステムで非常に有用です。
診断能力に100%依存するシステム、ともいえます。患者さんの協力は不可欠ですが、矯正力が強すぎることからくる歯の痛みや、固定式装置の不衛生な面がない「安全なシステム」ともいえます。
尚、当医院は、「アクアシステム認定修得セミナー」を受講済みで、治療の一法として、日々の臨床に取り入れています。質問、 疑問等ありましたら、電話、E-mail等をご利用ください。