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第596回 歯周病とメタボリックシンドロームの関係

メタボリックシンドロームとは??

メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪の蓄積に、高血圧・高血糖・脂肪代謝異常が個人に合併することで動脈硬化性疾患を発症しやすい状態の事をいいます。

2014年の日本における死因は ①悪性新生物 ②心疾患 ③脳血管疾患 です。

これらのうち、心疾患・脳血管疾患は動脈硬化が原因となって発症する事が多いと言われています。

動脈硬化性疾患の発症リスクが高くなる因子として、高血圧・喫煙・糖尿病・高脂血症などの代謝異常・肥満・慢性炎症などがあります。これらは単体では問題とならない軽度なものでも、重複することで動脈硬化が進行し、心疾患や脳血管疾患を発症させる確立が高くなります。

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ウエスト周囲径が男性85cm女性90cm以上の内臓脂肪蓄積型肥満で高血圧・高血糖・脂質代謝異常の3項目のうち2項目で一定値以上を示す場合メタボリックシンドロームと判定されます。

 

 

歯周病とメタボリックシンドロームの関連性

歯周病の病巣から放出されるLPS(歯周病由来の毒素)TNFaは脂肪組織や肝臓のインスリン抵抗性を増加させ、血糖値を上昇させます。重度歯周病患者では血中CRP(炎症マーカー)が上昇し、動脈硬化や心筋梗塞発症のリスク亢進と密接に関与すると考えられています。

歯周病のような慢性炎症が存在していると痩せにくい体質になる可能性も示唆されています。内科治療に加え、歯周病予防・歯周治療を行えばメタボリックシンドロームの発生と進展を防ぐことができる可能性があります。

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この患者様は、歯と歯の間の隙間が以前よりも開いてきた、前歯が前に出てきたのが気になると言われ来院されました。検査してみると重度の歯周病でした。口腔内だけの問題ではなさそうだったので、内科も受診していただいたところ糖尿病とのことでした。

まず糖尿病の指標の一つであるHba1c値の改善をしてもらい安定したところで歯周病の治療を開始しました。現在、糖尿病も歯周病のほうも安定してきている状態です。

 

歯周治療によってHba1c値も改善することが分かっています!!

歯周治療介入によるHba1c値の改善効果は最大1%前後で、この数値は糖尿病に関連する死亡リスクを30~40%も軽減するのと同等の効果を表しています!!

 

 

メタボリックシンドロームを改善し、糖尿病などの発病や進展を抑制するためにも歯周病予防・歯周治療を行う事は大きなメリットがあります♪♪