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第515回 先天性欠如

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永久歯は上14本、下14本の合計28本(親知らずは除きます)ありますが、生えて来るべき永久歯が生えて来ない事を『先天性欠如』といいます。

本来、乳歯の下では永久歯になるための芽のようなもの(歯胚)が育ってくるのですが、何らかの理由で歯胚ができないと永久歯が萌出せず先天性欠如になります。

永久歯

先天性欠如

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歯の生え変わりのメカニズムは、歯ぐきの中で永久歯が十分に育って萌出を始めるとその上にある乳歯の根が吸収され、短くなりグラグラと動き始めやがて抜け落ちます。しかし、永久歯が育っていないと乳歯の根は吸収されないので大人になっても残ったままになります。

ですので、永久歯が先天性欠如している場合は乳歯をできるだけ長く残すようにします。
20~30代まで乳歯が残っている事も多くあります。
しかし、乳歯は永久歯に比べると根が弱く歯質自体も永久歯よりも弱く虫歯になりやすいため永久歯の代りに一生残すのは難しい場合が多いです。

もし抜けてしまった場合は一般の欠損歯治療と同じ状態になるのでそのままにしておくと両隣の歯が無い部分に倒れてきます。その状態が長く続くと歯並びや噛み合わせにも影響が出てくるので早めに欠損した部分を補う治療を行います。

方法は、入れ歯・ブリッジ・インプラント・矯正治療など様々なので相談して決めていきます。

先天性欠如の原因は明らかになっていませんが、遺伝子や妊娠中の栄養欠如、薬物の副作用が考えられています。しかしまだはっきりしていないので予防は難しいようです。

日本小児歯科学会が行った調査では先天性欠如の子供は、約10人に一人いることが分かっています。実際に診療していてもよく見かけます。
レントゲンを撮らないと分からないことも多いので、定期的にメンテナンスに通って確認してみてはいかがでしょうか??