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第216回 臨床歴45年の重み(ODC講演会)

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3月21日は、私が所属しているODC(Okayama Dentists Club)主催で、「歯周病治療における炎症のコントロールと力のコントロール」のタイトルの下、T先生による一日講演で約100名の方に参加頂きました。
T先生は、45年前から一環して患者さん本位の診療姿勢で取り組まれており、当時日本では全く根付いていなかった”予防”という概念を自医院に取り入れ、歯を保存するために何をいつすべきか?について考え診療されてきました。
30年以上経過した症例を目の当たりにすると、如何に私たち歯科医が、”オーバートリートメント”をしているのか、気づかされます。患者さんが求めているゴールではない歯科医の自己満足や同業者へのアピールのために行われている診療行為が散見されるのは如何なものか?自問自答しながら拝聴していました。

T先生の講演の中で、心に響いたフレーズの一部が以下です。
1)お金にならない分野や仕事には、EBMはつくられない。医療においても例外ではない。私の仕事はお金にはあまりならないと思う。私のEBMは患者さんから発せられる。私の先生は患者さんです。患者さんからたくさんのことを教えてもらっています。
2)待つことも大事な治療の一つです。生体には底知れぬ治癒能力が備わっています。環境を整える必要最小限の介入に留めることにしています
3)歯周病は生活習慣病です。口の中だけをいくら治療しても、力の問題を含めたリスクファクターの評価と改善を軽視すると痛い目にあいます。経過は良好に推移しません

世間では、”歯科医院でブラッシング指導するなんてとんでもない!”と言われていた40年以上前の時代から予防に取り組み、資料をしっかり保存され、超長期(30年以上)に渡ってどのように口腔の健康管理をされてきたか?を拝見すると、”T先生こそかかりつけ歯科医の王道を行っている”と実感しました。

最近の歯科界では、”審美至上主義”のような風潮が一部にあります。今現在”良し”とされている審美治療の30年後の予後はどうだろうか?誰にもわかりません。修復処置・補綴治療は所詮プラモデルをつくっているようなもの、という見方もできます。”天然歯に勝る人工物は存在しません!”

T先生、講演本当に有難うございました。先生の人間味あるエピソードも聞けて、参加者一同有意義な一日となりました。
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