ページトップへ戻る

第197回 プロビジョナルレストレーションの実習

1735
1355
5126
4145
先週の土曜日(11/17)は、歯科医のスタディーグループであるODC(Okayama dentists Club)のサブ例会を行いました。今回は、”プロビジョナルレストレーション作製(前歯編)”として、私が講義と実習を担当しました。

プロビジョナルレストレーション(以下プロビと略します)は、患者さん向けには仮歯という表現で使用することが多いのですが、私たち歯科医が修復治療を行うにあって、パートナーとでも言うべきとても重要な位置づけを担っています。特に最終修復物と歯周組織との整合性を図るためには、如何に両者が調和するかをプロビを通して決定していきます。

時間の制約があったため、”歯肉の性状・形態に合ったカントゥア付与”のコンベンショナルな基準をお話した後、チェアーサイドで行う際のプロビ調整のポイントについて学びの時間を共有しました。

また、”歯種や欠損部軟・硬組織のボリュームを考慮したポンティックの形態付与の方法””歯槽提増大によるリッジオギュメンテーションの手法”についても、症例を交えながらお話しました。
798
12010
873
691
1830
12111
プロビのエマージェンスプロファイルの形態修正は、生物学的見地から、できればシステマチックに行いたいという気持ちがあります。
ところが、生体の反応はさまざまです。だからこそ、スタンダードなプロビ作製の手法について学び、その上でケースバイケースで微調整しながら健康な歯肉との調和が図れる形態へと修正していくことが必要と感じます。

また、プロビを一から何度も作製することによって、歯科技工士と同じ目線で歯の形態を観察する癖がつくようになり、解剖学の知識もつきます。
1544
1925
10010
10214
10131
10314
10412
10512
前歯部は審美ゾーンであるため、周囲の天然歯との調和が求められます。辺縁歯肉の対称性という観点からは、反対側同名歯を参考にし、プロビのカントゥアを調整することになります。上記のケース(6枚)のように、上顎中切歯の修復処置となると、さらに難易度が高くなるため、軟・硬組織のマネージメントも必須となります。
1356
1443
11134
12106
10130
1634

そして、上記のケース(6枚)のように、咬合の崩壊した上下全顎的な再構成が必要な場合は、複雑な補綴のマネージメントが求められ、プロビを何度も改変して機能的な治療咬合を模索していくことになります。

硬・軟組織のマネージメントができるスキルはもちろんのこと、各歯のポジションの是正には矯正治療が必須の前処置となってきます。

今回のプロビ調整の実習では、参加された歯科医にとって現在の自分自身の解剖学やプロビの作製・調整に関する知識の確認と、明日からの臨床に役立つ気づき・ポイントが幾つかあったのではないでしょうか?

今年度は、実習中心のODCサブ例会を5回行いました。来月は、今年度最後のODC例会で「会員発表」が予定されています。
学習意欲のある同志と、楽しい学ぶ時間を過ごしたいと思っています。