ページトップへ戻る

第159回 ”噛みごこちの良い咬合”を求めて!

先日、2015年第1回目となるODC(Okayama Dentists Club)サブ例会を行った。今月と来月の2回の学習の場を通じて、”噛みごこちの良い咬合とは?”をキーワードに私が会員向けに講義・実習・デモを担当することになっていた。

”Occlusion is Dentistry(咬合こそが歯科学である)”といわれて久しい。”咬合(噛み合わせ)”へのアプローチ法は、歯科医にとって永遠のテーマであり、100年足らず前から概念として存在するものの、今だに到達点が見出せていない。

どういう意味かというと、現在、”正常咬合”を定義づけるに至っていないのである。恐ろしいことに、正常咬合がわからないまま、知らないまま全ての歯科医は咬合の治療を行っているのである。確かに、補綴学の分野で、”形態的・解剖学的正常咬合”については、定義づけられている。矯正学の分野での正常咬合は、Angleの分類で定義されている。

しかし、”形態的・解剖学的正常咬合”が”機能的にも正常咬合である”とは全く立証されていない。この点が、大きな問題であると結論づけられている。
現在、歯科界は、審美至上主義的なところがある。審美優先ということは、形態を美しくする、と置き換えることができる。
ところが、前述したように審美的に形態を改善しても、機能が回復・改善するとは限らない。

”機能的正常咬合”を言いかえれば、発音障害や咀嚼障害を起こさない咬合である。
歯科医院を来院する方の多くは、咀嚼障害を抱えている。どのような咬合を与えれば、咀嚼障害を改善できるのか?形態をかえることによって咀嚼障害を起こさない咬合を付与しなければいけない。

患者さん本位ということで言えば、”噛める咬合”をゴールとすることが、審美より優先すべき最重要課題であることは言うまでもない。
そのためには、機能的な分析を術前・術中・術後においてルーティーンで行い、数値化・数量化することが出発点と考えます。今まで、多くの歯科医がほとんど行ってこなかった”機能的な正常咬合” を模索する時代がやってきたと感じます。

第1回目は、”咬合学”について、先人達が積み上げてきてわかってきたこと、逆にわかっていないことを整理するとともに、誤用されている用語の正確な意味・定義や乱用されているが実は共通言語としては認知されていない造語等について、書籍を通じて学習しました。

来月のサブ例会では、機能分析の各種臨床手技についてデモ・実習を行います。同志とともに、学びの時間を楽しみたいと思います。
2a8
346
438
5a6
1a8
1421
623
732
829
920
1066
1325
1135
1228