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第68回 CT診断の限界&スタッフ教育

このところ、サイトの運営は、スタッフにまかせっきりになっている。何事にも前向きに取り組んでくれるスタッフに囲まれ、日々充実した診療を行えている感があり、本当に感謝、感謝!の気持ちで一杯である。

自身はというと、診療後は、主に、歯周とインプラントに関する論文(もちろん英文)を読みあさっている。
日本国内で発信されている情報というのは、たかがしれている。少しでも多くの正確な情報、潮流を吸収したい思いがある。
どんな業界でも言えることだが、”最新=最良の治療法とは限らない”ことが実は多々ある。マイナス要因、つまり医療でいえば、失敗症例というのは、なかなか表舞台に出にくいのである。

先週の日曜日、インプラント治療を20年以上に渡って一線で行っている多くのドクターが集う研究会に参加してきました。非常にレベルの高い研究会なのですが、メインテーマは、”失敗症例から学ぶ”でした。”GBRや骨移植の長期観察例から見えてくる問題点や、CT診断の限界、即時埋入、即時負荷、フラップレスの落とし穴”等、7人の発表者は、手技には問題なかったのに失敗に至った多くの症例を提示しました。

私自身も、日々の臨床で大事には至らないにしても、小さなトラブル、そしてリカバリーを余儀なくされるケースに遭遇します。
術前のCT画像と実際の骨形状、骨質が違うことも、頻繁にあります。CTの性能やソフトの差異により画像が1㎜前後拡大されることや皮質骨に比べ、海面骨の骨性状の再現性は非常に疑問符であることは、周知の事実です。今後の改良が望まれるところです。


サイナスへのアプローチは、昨年HSCを習得してからは、骨量の如何に拘らず、30症例以上歯槽頂からアプローチをしていますが、現在まで全く問題は起きていません。

CTの限界ということで一例を挙げますと、一週間前に行ったケースなのですが、左図の術前のCT像で、6,7番相当部にかなり大きめののう胞様画像が見られたため、摘出も念頭において、ラテラルから大きめに開窓しました。多少の肉芽は見られたものの、結果的には、のう胞は存在せず、空洞でもなく、非常に疎な海面骨で満たされていることを確認しました。

CT画像で骨質の詳細な情報は得られないですし、ソフトによっては、セクションを自由に設定できないため、多数本や傾斜埋入が多い場合のシュミレーションには限界があります。

また、私見ですが、安易にGBRや骨移植に走るのでなく、既存骨を最大限活かした治療計画を第一選択として立案することが基本だと、最近特に痛感します。
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懇親会では、メーカー、システムの垣根を越えて、活発なディスカッションができました。今秋には、アトランタにあるインスティテュートに研修に行くことも決まりました。

今週後半は、海外研修(グアム)にいきます。不在の間ご迷惑をおかけしますが、お許し下さい。診療スキルのレベルアップに欠かせないステップです。研修の成果が必ず治療へフィードバックできると確信しています。
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話は変わりますが、当医院のスタッフは、今春の新卒者3名の増員により、現在9名が勤務しています。診療台(ユニット)は、開業当初(12年前)のままの3台である。ユニットが3台で、9名ものスタッフが勤務している歯科医院は、たぶん全国どこにもないと思います。

もちろんそれなりの理由があってのことである。歯科医院を経営していく上で、一番の悩みは”人”である。スタッフとの関係、スタッフ教育、スタッフのスキルを常に高水準で維持すること等難題が常に付きまとっている。特に、”人を育てる”ためには、時間と労力、そして何より直接指導する有能なチーフスタッフの存在が必要不可欠と考えます。院長が熱意を伝えすぎると、逆に空回りし、溝が深まる場合もあるのではないでしょうか?

ソフトの中で、一番重要なファクターであると同時に、医院の一番の武器にもなるスタッフ養成の時期が今なのです。
昨々日の歓迎会でも、3人とも個性豊かでありながら、他のスタッフの中に溶け込んでいる姿にはほっとしました。

目前に迫った当医院の大改革を前に、診療レベル、医療サービスの底上げに避けては通れないスタッフ教育に日々取り組んでいます。