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第64回 ”歯科用CT”から目が離せない!

5日間休診にしての大工事が無事終わりました。毎日、朝方まで仕事してくれた職人さんには感謝感謝である。本当に有難うございました。

週明けの昨日から、当クリニックは新装開店に近い形となりました。スタッフともどもまだまだ新しい診療台の使い方に慣れないながらも、無難に一日が終わったという感じでほっとしています。

さて、私はというと、この5日間、タイトルにあるX線診断機器である”歯科用CT”にべったり張り付いていました。恋焦がれて購入した、という側面もあって、連日解析ソフトの使い方をマスターすべく、格闘していました。

「歯科用CT」については、有効性というよりも、必要性をこの数年ずっと考えていました。CTが当クリニックで稼動し始めてまだ10日ほどですが、撮影しない日はもちろんありません。
他歯科医院からの問い合わせ、撮影依頼も殺到しています。

解像度が高く、アーチファクトがほとんど起こらない、そして被爆量が少ないため、「歯科用CT」の活躍の場は多岐に渡ります。
治療全般を扱う一般開業医にこそCTが必要と考えます。
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CT像から、本当に多くの情報が得られます。インプラントに代表される特殊な治療にのみ必要な機器ではありません。
たかが10日ですが、あったら便利な機器?ではなく無くては成らない!いや”無いと診療に差し支える!”という状態になっています。

安心、安全な治療を謳う以上、必要不可欠な診断機器です。

図Aのケースは、”埋まった歯牙の位置、形状確認”をするために撮影しました。3次元画像でないと、矯正診断が全くつきません。つまり治療法の提示もできないということです。

次のケースは、パノラマ像(図Bの赤四角)に埋まっている親知らずは完全に下歯槽管(神経が通っている管)に重なっています。図Cが、図Bの赤四角部分を拡大したところです。

図D赤線2本の間に太い神経が走行しています。青で外形を書いた親知らずの歯根が神経の中に入っているような像になっています。
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C
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D
ところが、CT像のクロスセクションで、図E歯冠部中央付近図G歯頚部付近を示しています。

図Fの部位では、赤丸(下歯槽管)青丸(歯根)はかなり離れていますし、図Gでは、かなり接近しているものの、接触はしていません。図Hにおいて、黄色矢印方向からの撮影になるパノラマ像では重なって写ってしまいます。

要は、CT画像がないと、診断がつかないです。抜歯する際注意する多くの情報を提示してくれます。ですから、安心して外科処置を行うことができます。

また、今回は触れませんが、パノラマ、側方、正面セファロ像のようなある方向からの単純な2次元画像では、多くの構造物が重なるため、読影が困難な場合が多岐に渡ります。ですから、正確な精密な診断はできません。

側方セファロについていえば、CTから左側顔面と右側顔面を別々にセファロトレースして分析することを始めました。非常に興味深い所見が出ています。また、ご報告したいと思います。
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E
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F
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G
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H

当たり前ですが、診療する上で、治療前の診断の質を上げる努力をすることが治療の第一歩ですし、最も重要なことです。

「歯科用CT」は、保存、補綴、外科、矯正、小児どの分野の診断にも絶対必要!と確信しました。