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第61回 ”インプラント治療専用のオペ室”が完成しました

たくさんの患者さん、そして、私たちスタッフにとっても待ちに待った、インプラント治療専用のオペ室が、先週土曜日(2月3日)に稼動し始めました。
設備の整ったオペ室での治療を希望され、待たれていた多くの患者さん、お待たせしました。
グレードアップした当クリニックで、最新、最良の、そしてもちろん安心、安全な治療が提供できる環境が整いました。
今後も、スタッフ一同さらなる研鑽に努め、多様なニーズ、難症例にも対応していきたいと考えています。

「専用のオペ室」でインプラント治療することには、以下のような多くのメリットがあります。

①清潔・不潔領域の明確化により、術中に起こり得る感染のリスクを最大限排除できる
②完全個室、広いフロアーとともに、診療台や各種医療機器をオペ仕様にしているため、治療に専念しやすい環境が整っている
③術中に起こり得るあらゆるリスクファクターへの対応を、オペ前に準備でき、もちろん即対応も可能となる
④術者、患者さん双方にとって、設備の整った環境で治療が行われるという安心感が得られる。


昨々日は、非常に勉強熱心な2人の歯科医がオペの見学をされました。当クリニックのインプラント治療は、どのように映ったでしょうか?一つでも二つでも、得るものがあれば幸いです。
残念なことに、インプラント治療に関しては、岡山は後進国といわれています。今後は、全てオープンな形とし、多くの歯科医一人一人のレベルアップ、底上げの一役になればとも思っています。もちろん、私自身も緊張感を持ってオペに臨めますので、自身のレベルアップにもつながります。

オペ室を作ろうと思った経緯について、少しお話します。

私がオペ室の必要性を感じたのは、実は5年以上も前のことです。一般の診療室の傍らでインプラント治療のオペを行うことに強い違和感を感じていました。そして、日ごとにハード面の環境が整っていないことからくる多くの問題点に直面していました。

歯科の診療室というのは、感染防止という意味からいいますと、非常に劣悪な環境です。なぜなら常時、入れ歯の削りかすや補綴物の調整のために削った金属などが空気中に散乱、浮遊しています。そんな空間で清潔なエリアを作ると言うのは、実際不可能です。

そして、インプラント治療と通常の外科処置(観血処置)との根本的な大きな違いがあります。日ごろ私たち開業医が行う外科処置は、切除、排除です。顎骨に深く埋まった親知らずを抜く場合も、口腔内から口腔外へ取り出す処置です。
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インプラント治療の場合は、再生医療分野の言葉が示す通り、主に口腔外から口腔内へいろいろな材料を挿入する、入れる処置が主体です。そして長期間機能させることが前提です。殺菌されたものとはいっても、体内に半永久的に置かれる異物を入れるわけですから、感染のリスクの原因と成りかねないハード面の問題は、徹底的に排除することが必要不可欠と考えていました。

既存の歯科用の診療台は、歯を削るということを主体とした仕様、構造になっています。ですからオペ専用に現診療室を改造することは、絶対不可能です。

清潔なエリアにすることによる感染防止対策はもちろんのこと、広い空間、オペ室専用のユニット、専用の機器を整備することにより、術者、アシスタントの動きにも無駄がなくなり、非常にストレスのかからない治療が行えます。リスクファクターが減ります。

既存の診療台は1階にあるのですが、オペ室は2階としました。全く違うエリアに配置することもこだわった点です。安全で安心、最善・最良の治療を行う、提供するための環境整備は、急務であり、必要不可欠と感じていました。

実際、オペ室で治療を行って、”実に快適”という言い方は不適切かもしれませんが、”ストレス・フリー”であったことは確かです。今までより格段にアシストしやすいとスタッフにも好評で、生き生きと働いている姿を見て、いつの間にかレベルアップしているなーと、頼もしく感じました。

もちろん、オペ室完成がゴールではありません。まだまだ問題点もあります。こだわりの治療、理想的な環境整備のためにやらなければいけないことは、山のようにあります。”全ては患者さんのためにより良い歯科医療を提供したい!提供されるべき!”という発想から出発しています。

オペ自体は、非常に難しいデリケートな手技を要するケースでした。上顎大臼歯部、ほとんど骨のない、しかもタイプⅣいやⅤの骨質、また開けてびっくり、CTである程度想像していたものの大きな大きな骨欠損あり。血管系への配慮も必要、誰もがやりたがらないケースです。症例の詳細については、またの機会にお話します。非常にレアーなケースでした。

オペ終了後、見学していたドクターに、”感想は?”と聞くと、第一声は”カルチャーショックでした。こんなこともできるんですね!”などなど・・・。
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現在、”欠損補綴の第一選択肢はインプラント治療である”ことに異論のある歯科医はいません。
私は、大学の医局にいたころや開業した当初、補綴(主に入れ歯)に一生懸命でした。苦労に苦労して作った総入れ歯に、患者さんから口頭でお褒めや感謝の言葉を頂いたことはありますが、何でも噛める、満足度100%の入れ歯は、粘膜への維持に頼る可撤式の補綴物には限界があります。

ところが、ここ2,3年、医院だけでなく、自宅にも手紙が届くようになりました。”インプラント治療によって、劇的に噛めるようになって生活が一変した”という内容の感謝の手紙です。”人生が変わった”という内容の自筆の手紙さえあります。入れ歯の治療に悪戦苦闘していた時期には一度もなかった出来事です。いかにインプラント治療が、口腔内の機能回復の水準が高いレベルに上がるのか!を物語っています。医療人として本当に一番うれしい瞬間です。
”インプラント治療によって、その方の人生そのものをも変えることができる”場合があると、実感しています。

「本道からぶれない!」「医療人としての道を極める努力をし続ける!」歯科医としてライセンスを取得した時から常に思い続けている言葉です。